アーユルヴェーダ薬膳ライフ48/ 春を呼ぶ

インドの人たちはお祭り好きで、中でも取り分けユニークなのがホーリー祭。

インドに春を告げる3月のお祭りとして、インド全土が虹のような極彩色になって盛り上がります。

正式なホーリー祭の祝い方。赤、青、黄色など鮮やかな色粉や色水を誰かれ構わずバケツや水鉄砲でかける。さらには色水の入った風船を所構わず投げつける。ヒンズー教徒は普段は禁酒だが、ホーリー祭の2日間だけは開禁。そして色水掛けはカーストの制限なく無礼講。となれば、その盛り上がりは熱狂的、爆発的。

何も知らない外国人観光客がいきなり色水をかけられカメラがだめになったり、停車中のバスや列車に色水入りの風船が投げ込まれて破裂。窓際にいた人は緑の液体でゾンビのようになり……。という笑えない祭り被害も珍しくない。

アーユルヴェーダ病院に留学中のホーリー祭。ドクターやシェフがこの日は白衣やユニフォームを着ずに、カラフルな色付きのTシャツを着ていました。「珍しいですね」と聞くと、「これはホーリー用。何処で色粉をかけられるか分からないから2日間はこれを着ている。何年もの間に粉や色水でこんな派手なシャツが出来上がってしまったよ」と笑いながら話す。

なるほど、よく見るとシャツのシミにも濃淡がある。薄い色は数年前、濃いのは今年かけられたばかりの染色抜群のシミという事か。「あなたも街に行くのなら、色粉をかけられても良い服装と防眼用にゴーグルを持っていきなさい」と言われた。祭りにオシャレは禁物というインドらしいお話。(*^^*)

アールヴェーダでは、色粉は植物から採取された粉でした。つまり色粉は薬。親しい人にかけて健康を願うという好ましい行為だったようです。しかし経済成長した現代では、粉は化学色素に取って代わり事情が少し違うよう……。

粗悪な化学色素になると、色粉が目に入り危険。肌荒れや皮膚炎の原因に。そして衣類についたら落ちない。歴史あるお祭りですので民衆は街へ繰り出し、お酒でラリって大はしゃぎ。一方、富裕層や上位カーストの人たちは、逆にこの日ばかりは外に出ず、家族でご馳走を囲んだり、上質の色粉で顔に少し色を付けて春の到来を祝うようです。

インドの人たちの暮らしはカーストや貧富の差によりかなり様々。春を呼ぶホーリー祭は、そんな格差を超えて誰もが「春が来た! みんなで一つになって幸せを呼び込もう」というスピリッツが爆発的なエネルギーの源である気がします。とにかく、凄い!

さてさて、日本では桜が満開のこの時期。インドの色粉で春を祝うのも良いけれど、私は枝から降りかかるピンクの桜吹雪で祝うぐらいがちょうど良い。(*^^*)

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