アーユルヴェーダ薬膳ライフ50/ 天界の雫
白湯はサンスクリット語で『ウスナジャラ』と言います。ウスナは熱い、ジャラは水です。アーユルヴェーダでは朝一番に飲むべきものとされています。今日はアーユルヴェーダ講座でご質問トップの白湯についてお伝えします。
アーユルヴェーダ関連の本には『白湯の原則は水を沸騰後、10分加熱』と必ず書いてあります。ご質問の多くは時間と温度です。「我が家の水道には浄化装置を取付けています。それでも沸騰加熱10分は必要ですか?」「湯沸かしポットのお湯でも効果がありますか?」「紅茶でダメな理由は?」等々。(^◇^)
まず根本に戻り、アーユルヴェーダが生まれた5000年前の水とは何でしょう?想像してみて下さい、三種類あります。それは雨水、井戸水つまり地下水や溜めた水、そして川の水です。この中で最良の水は雨水です。何故なら神様が地上に降ろしてくれた聖なる天界の雫だからです。地下水や川の水は地面に着いた後の水。言うなれば、地に落ちた雫です。
しかし、毎日雨が降って来る訳はありませんので溜めておく必要があります。つまり当時の衛生状態から考えて、殺菌する必要があったのです。アーユルヴェーダは医学ですので、疫病から防御するにはある程度の煮沸時間が必要と経験的に分かっていたと思います。
まだ時刻を計る物は日時計で10分などという正確性は無かったでしょう。時代が下るにつれてアーユルヴェーダの経典は書き加え、あるいは削除されていきました。よって文明の過程で時計が発明され10分という時間が記されたのだと思います。という事は10分の根拠は何処にあるのでしょうか?
日本の水道水は軟水で上質です。インドの水道水は硬水で消化しにくいミネラル分が多く、日本人が飲めばたいてい下痢を起こします。アーユルヴェーダはインド人のための伝統医学ですのでインドの水は沸騰が必要でしょうが、日本の水道水は、生水で飲めますので敢えて煮沸は必要ないと思っています。
但し、水源は河川ですので塩素で殺菌しています。人体に影響のない程度の残留塩素があります。これは煮沸で抜けますので、水600〜800mlを沸騰後、鍋蓋を取り弱火2〜3分の加熱で良いと思っています。ちなみに日本の消毒衛生を定めた法律では一般細菌の殺菌には煮沸消毒5分となっています。水道水は塩素で殺菌されていますので一般細菌はいないと考えています。
次に、紅茶にしてはダメな理由。朝の白湯は睡眠中に失った水分補給、体を温め、消化力を目覚めさせる効果があります。これは紅茶でも緑茶でも効果に変わりがないです。
しかし、白湯にしかないメリットは味覚のリセットだと思います。1日のうち味のない物を口にする機会は、目覚めた時以外にない訳です。リセットした味覚で、毎日美味しいものを美味しいと感じられる味覚を育てましょう。(^◇^)
すでに5月から梅雨入りしている今年。長引く湿度や暑さに体や気持ちがスッキリしない時も出て来ると思います。朝一番は白湯で消化力をつけ、その後1日はスパイスやハーブで心身を整える事をお勧めします。
消化力を上げるスパイスはクミン・フェンネル・コリアンダー。心を整えるハーブは、ミント・バジル・ローズマリー等がお勧め。アーユルヴェーダの瞑想会ではヨガ瞑想の後、季節の薬膳ハーブティーで心身のデトックスをしています。よろしければ、一度覗いてみてください。(^◇^)
講座のお知らせ
・アーユルヴェーダの癒し瞑想と薬膳茶会
日 時 :①7月22日(土)18:30〜20:30
②8月5日(土)18:30〜20:30
会 費 :2500円(薬膳ハーブティーとスィーツ&ささやかなお土産)
定 員 :各8名 女性のみ
会 場 :クレオ大阪中央館
お申込み :このホームページのトップに戻り、季節講座欄からフォームにお入りください。
締め切り :定員に達しましたら締め切りとさせて頂きます。
ご参加お待ちしております。(^◇^)/
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