アーユルヴェーダ薬膳ライフ51/スパイスは頑張ります!
皮をむいたリンゴの表面が変色し粥状になったり、鉄管が錆びてぼろぼろと剝れるのは何故でしょう? この現象を酸化と言います。人の体内の細胞も酸化しますので、これが疲労や病気、老化の原因を作ります。酸化に対抗するパワーを抗酸化力といい、スパイスには強力な抗酸化作用があります。やっぱり夏の体力作りにカレーですねー。(^◇^)
さて、まずはヨガや瞑想では欠かせない呼吸のお話し。私たちは呼吸によって酸素を体内に取り込み生命を維持しています。空気中の酸素は20%くらいであとは窒素や二酸化炭素などで構成されています。この酸素には悪玉と善玉がいますが、私たちの呼吸法では善玉酸素だけを取り込むことはできません。ちょうど鯨が海水を一度大量に飲み込んで、餌もゴミも一緒に体内に入れて吐き出しているのに似ています。
悪玉酸素を活性酸素と言います。あらゆる生物も鉱物も活性酸素に掛かると鉄は錆び、生物の細胞は死滅します。ただし、生物の体内には生命維持のためもともと抗酸化力が備っています。ところが困ったことに生活習慣の悪化や加齢によりこのパワーは衰弱して行くのです。
そこでお助けとなるのが植物が持っている抗酸化力。植物を食べて、ちゃっかり自分の抗酸化力にしてしまう訳です。人類は賢い! (^◇^)
抗酸化力は野菜や果物にもありますが、スパイスの強さには及びません。何故ならスパイスは水分がないため、わずかな量で強い抗酸化性を発揮してくれるからです。スパイスの色、香り、苦味成分であるポリフェノールが体内に発生した活性酸素を除去してくれます。
それでは、毎日カレーを食べなければならないの? それは日本人の食習慣から考えてちょっと辛いですよね。ヨーグルトにシナモンを振ったり、野菜炒めの油にクミンシードを馴染ませる、サラダドレッシングにコリアンダーパウダーを混ぜる、時々ご飯をターメリックライスにする等でスパイスは取れます。
私は、暑い夏にはコーヒーにカルダモンをカップに2つほど浮かせていただきます。清涼感のある香りが抗酸化力を高めると同時に気分もリラックスさせてくれます。つまり香りだけでも効果はあるのです。カルダモンはエジプトやモロッコなどではコーヒーの毒消しになると言われています。
このようにメインのおかず以外でスパイス使いを工夫すると案外簡単に取れて、日常的に継続できます。ただし、スパイスをふりかけのようにご飯にかけて食べるのはやめましょう。下痢をします。スパイスは食物繊維の塊ですので腸内細菌が処理しきれない。
夏の美容と健康にスパイスを上手に取り入れ元気に暑さを乗り切りましょう。\(^◇^)/
アーユルヴェーダ講座では、インドの病院で入院患者さんに出している食事を『インド薬膳料理』としてご紹介しています。今日は簡単にできる薬膳レシピ、インドのサラダ「ライタ」をご紹介します。余った野菜や水さらし玉葱、茹で大豆、パイナップル缶などのシンプルな材料でできます。
✱ミックスライタ
(材料2人分)
トマト1個
胡瓜1本
ホールスイートコーン大さじ1杯
プレーンヨーグルト100g
クミンパウダー少々
塩少々
好みで黒コショウ少々
(作り方)
1.トマトはヘタを取り、胡瓜と共に1〜1.5㎝角に切る。
2.ボウルにプレーンヨーグルトとクミンパウダー、塩を入れて混ぜ、食べる直前にトマト、胡瓜、スィートコーンを加えて和える。
❂講座のご案内
・「インド式健康法 アーユルヴェーダのアンチエイジングと健康法」が始まりまーす。
日 時:7月13、20、27 (木曜日)13:30〜15:00
会 費:5000円(3回分)
対 象:女性25名
会 場・申し込み先: クレオ大阪東館 tel06-6965-1200
お会いするのを楽しみにしています。\(^◇^)/
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