アーユルヴェーダ薬膳ライフ60/インドと言えばカレー?
インド料理のお店の前を通ると漂って来る濃厚なスパイスの香り。食欲そそられますね。お昼にかつ丼大盛を食べた直後でも、カレーは別腹、お店に入りカレーライスをガツガツと。。。そんなはずないですよね。ハハハ〜(笑)
日本にあるインド料理店のメインメニューはカレーですので、インドには、あのトロリとしたカレーしかないと思っている方も多いようです。ですがインドの家庭料理では、炊き込みご飯や酢の物、麺類もあり、かなりイメージが違います。特にアーユルヴェーダが発展した南インドは主食が米ですので、ご飯と汁物にお惣菜という組み合わせは日本の食事スタイルとよく似ています。
ちなみに、日本にあるインド料理店はたいてい北インド料理で、主食はナンを代表とする小麦です。よってタンドリーチキンにサラダという欧米系の食事スタイルになっているようです。
インドのアーユルヴェーダ病院に留学していたころ、栄養学の授業に調理実習がありました。入院患者さんの食事を担当するシェフが講師となり料理を教えてくれました。ところがインドで習ったレシピを日本で作ってみても、なかなか同じものにはなりません。インドは豆の種類が豊富でスパイスの他に豆粉が料理によく使われます。それと野菜の甘味が決定的に違うと感じています。やはり太陽の日照量と土壌の違いは確実に野菜の品質を変えるようですね。
トマトが肉厚でしっかりしているのに果物のように甘かったり、胡瓜がキンショーメロンのような滑らかさだったり。太陽の恵みをたっぷり浴びて育った野菜は違うなーと感じます。
アーユルヴェーダ病院は食事制限を持つすべての宗教徒が入院できるようにベジタリアン食になっています。肉や魚を使わなくてもこれだけの旨みが出せる野菜に驚かされます。
味といえば、甘味、塩味、酸味、辛味、うま味と5種味あります。それぞれ英語で甘味はsweet、 solty、 sawar、spisyとなりますがうま味だけはumami。日本語そのままなのです。これはこのうま味という味は日本人が発見した第五番目の味だからです。うま味の元は昆布に代表されるグルタミン酸、肉や魚のイノシン酸、干し椎茸のグアニル酸です。
味を識別するのは口腔内にある、味細胞という味覚受容体の働きによるものです。
日本人は他の民族に比べて味細胞の数が多いと言われています。つまり繊細な味覚能力を持っている訳です。私は、これは昆布や魚肉の出しから出来るうま味成分と、発酵食品から培われた能力ではないかと思います。日本人は味噌や醬油の調味料、麹や漬物の乳酸菌という食用の菌を伝統的に活用してきました。これらの食品によりうま味やコクを識別できる味覚能力を発達させたのではないかと思っています。
インドにはない発酵食品やうま味出しを使ってインド料理を作ってみると、スパイスがまろやかになります。うま味やコクが加わり、ひと味違った料理が楽しめます。私がご紹介するインド薬膳料理では発酵食品や昆布や魚の出しを積極的に活用しています。せっかく私たちに備わっている味覚能力なので大切にしたいですね。
毎日食べる物は「〇〇料理はこうあるべし」とこだわるよりも、自分の口に会った「美味しい」と感じるものの方が体にも良いと思います。薬膳とは『食べ続けることで健康に自信が持てる』。そういう家庭の食事だと私は考えています。
❂今月の講座
・5/5(日) インド薬膳料理教室は満席となりました。
・アーユルヴェーダセミナーAyucafe
5/12(日)10:00〜11:30
5/23(木)14:00〜15:30
テーマ「老化と病気の原因アーマとデトックス」
会場:クレオ大阪中央館3階
会費:2500円 ハーブティーとクッキー付
定員:10名 女性のみ
お申込み:ホームに戻り「お問い合わせフォーム」からお申込みください
・5/26(日)体に良い物を食べにお出掛け食事会は満席となりました。
❂6月の講座
・アーユルヴェーダセミナーAyucafe
6月9日(日)10:00〜11:30
6月13日(木)14:00〜15:30
テーマ「心を開くインドエステとアロマ」
その他は上記と同じ
・アーユルヴェーダの実用講座 ヨガ瞑想会
6月22日(土)18:30〜20:30
テーマ「前向き思考をつくるマントラとお茶会」
会場:クレオ大阪中央館3階和室
会費:2500円 薬膳ハーブティ&スィーツ ささやかなお土産付き
定員:10名 女性のみ
お申込みお待ちしております(^◇^)/
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