アーユルヴェーダ薬膳ライフ28 笑顔の力
今日から8月。オリンピックも中盤戦になりましたが選手の笑顔、素晴らしいですね。一年間の延期も乗り越え、夢に向かって自分と戦って来た選手の皆さんの笑顔に勇気と活力をもらえます。
笑顔には人を元気にするパワーがありますね。(^◇^)/
インド留学中、私は英語力に各段の差がありクラスメイトとも病院のスタッフとも上手くいかない時期がありました。気持ちが言葉に出来ない。英語を頭の中で組み立てているうちに話はどんどん進んでしまい、会話に入れない。
ものすごくストレスでした。自分の意見が言えないのは何も考えてないのと同じでまるで子ども扱いです。相手のペースで進んでしまいます。クラスメイトはアメリカやイギリスのネイティブスピーカーなので仕方ないのだけれど(#^.^#)「明日の午後は、みんなで寺院にお参りに行きます」というドクターの話も聞き逃してしまい、昼食後教室に戻ると誰もいない。困惑しているとクラスメイトの一人が探しに来て「あれっ、聞いてなかったの?昨日みんなで決めたでしょ」で終わってしまいます。辛っ! (>_<)
唯一の楽しみは週末にマーケットのサリーショップに行くこと。お店で生地を選び、一週間後に出来上がった衣装を引き取りに行く。ある日、女性スタッフふたりの写真を撮って、次の週末に現像して持っていきました。差し出した写真を見て、何だろうと覗き込みやがて自分たちがそこに映っているのを認めると声を上げて大はしゃぎでした。まだインドでは写真は貴重品。それをギフトだと言った瞬間に抱きしめられていました。
いつもシャンプーや石鹸を買う店の主人は、写真を手にした瞬間、「おーっ!」と派手に声を上げて外に走り出たまま帰ってこない。おーい、代金が払えないと帰れないよ〜。((+_+)) 外に見に出るとみんなに見せびらかして大騒ぎに。まっいいか、と気長に帰りを待つ事にしました。
病院の薬剤師は「週末に家に帰るんです。3か月ぶりです。家族にこの写真見せます。こんな立派な仕事をしているんだと胸が張れる」その時の笑顔にものすごく元気をもらいました。若い男性は地方から出稼ぎに来ている人が多いのです。
以来私はドクターやナースなど病院の関係者はもちろん行きつけのチャイのお店、文具や薬局、自分の行動範囲の人たちの写真を撮りまくりました。現像費は1枚日本円で8円くらいだったので大きな負担にはならず、驚きと感謝の笑顔からもらえる飛び切りの元気パワーに満足していました。
やがて、ドクターは私の英語力の乏しさを補うために授業後、補習をしてくれるようになりました。試験が近づくとナースたちが「セラピーの手順は大丈夫か、課題はクリアできそうか?」と声掛けしてくれました。庭師たちは病院の庭園の果実を「食べごろだ」と言って時々届けてくれました。もぎたてのヴァバーやマンゴーがとてもおいしかったです。
こうやって私の英語力の不足はいつの間にか周りの人たちかがカバーしてくれるようになりました。
そしてマーケットに行くと地元の人たちが現地の言葉タミル語を教えてくれました。私は写真のお礼に自分たちのできる事をしようという彼らの謙虚な気持ちが嬉しかったです。お陰で、あいさつと自己紹介くらいはタミル語でできるようになりました。得意の言葉は思い入れたっぷりの「パシッキドゥー」=お腹が空いた。
困ったのは、買い物に行くたびに、他の店から店員さんがどんどん集まって来ることでした。(#^.^#)ははは〜。
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